かつて「酢豚にパイナップルはありかなしか?」という話題があったが、不味い酢豚であればパイナップル以前の問題で、美味い酢豚であれば、入っていてもなくても美味しいのだと思っている。パイナップルが入っていて美味しい酢豚と入っていなくて美味しい酢豚はそもそも方向性が違うのだとも思う。
ちなみに、給食の酢豚は前者である。パイナップルに限らず、ピーマンも玉ねぎも人参もすべて美味しくなかった記憶しかない。蛇足になるかもしれないが、給食のカレーも好きではなかった。なぜ皆、給食がカレーの日になるとテンションが上がるのか理解できなかった。給食にも美味しいものはあったが、酢豚とカレーの日は憂鬱だった記憶しかない。
なぜ急にパイナップルの思い出話をし始めたかと言えば、台湾のパイナップルが美味しいというニュースを見たからだ。
ニュースの中身は台湾パイナップルが美味しいというのは補足材料にしか過ぎなかったが「美味しいものが流通してくる」という話で捉えた私は、早速最寄りのスーパーに調達しに出かけたのである。
パイナップルキーマカレー
まずはそのまま食べてみたが、とても美味しかった。妻にも息子にも高評価である。それならば、そのまま消費してしまえばいいものの、妻がチーズハンバーグと共にパイナップルを焼いてしまったのである。とても美味であった。生のものとはまた違った甘みが引き出され、それが肉汁と塩味と絡み、とても美しいハーモニーを奏でていた。
生で食べても美味しいし、料理に使っても美味しい、ということはこれはカレーを期待されている流れに違いない…!!というプレッシャーを受けた私は、早速パイナップルカレー作りに取り掛かったのである。
作り方
量は失敗を恐れてちょっと少なめにした。倍ぐらいあっても良かったと思う
基本の作り方は変えなかったので、レシピは以前のものにパイナップルを加えたのみである。投入するタイミングには悩んだが、今回は肉を焼いて野菜と混ぜるところで小さい角切りにした生のパイナップルを投入することにした。
投入後は、これまで同様少し煮込んで味見をして、息子分を取り分けたのちにカレー粉を投入し、また少し煮込むという工程である。今回の付け合わせはきゅうりにした。ジャージャー麺が頭にあったのかもしれない。
(左)投入時点 (右)味見時点
なお、味見の前に蓋を開けた時の香りがとてもよく、食欲をそそられた。これは美味しいだろうという確信を持ちながら味見をし、その通りであったことで悦に浸った。カレー粉入れなくてもとっても美味しいし、自分の分はカレー粉入れたくなかったぐらいだ。
所感
見た目からはパイナップルが入っていることは分からないが、味は調和した形で入っている
さて、カレー粉を少し多めに入れすぎたのだが、パイナップルがその美味しさで私の失敗をカバーしてくれた。パイナップルには頭が上がらない。
パイナップルの甘さでカレーの辛さが中和されるわけではなく、甘さと辛さが両方際立つ、とても面白い感覚だった。
息子もいつものように秒で食べていたし、パイナップルが入っていてとても嬉しそうだった。彼は食に関しては新しいものにまったく抵抗がなく受け入れてくれるので助かっている。
次にパイナップルを買った時は、焼き野菜(レンコン、なす)と共に輪切りにして焼いてチキンカレーに添えてみたいと思う。いつになるかは分からないが、絶対に美味しくなると思うのだ。
おまけ
余談だが、料理にパイナップルを作って思い出したのは、遥か昔のロッテリアのボビーバーガーだった。覚えている人はいるだろうか?